パパ育休 – 180日間の育児奮闘記
「ホスピタリティ」という言葉を耳にしたことがあると思います。
ホスピタリティとは接客・接遇の場面だけで発揮されるものではなく、人と人、人とモノ、人と社会、人と自然などの関わりにおいて具現化されるものであるとされています。
すなわち接客や接遇の場面で行われる「思いやり」「心からのおもてなし」を指します。
おもてなしというと、東京オリンピック招致の「お・も・て・な・し」のフレーズを思い浮かべますが、「おもてなし」の基本的な考え方を生んだのは茶道で有名な千利休です。
それは千利休の残した「利休七則」に記されてます。「無駄を省くため相手の気持ちを考え、本質を見極めた上で相手を思いやり、ゆとりをもって、備えを怠らず、全てのお客様に気を配りなさい」というような内容が記されています。
よくホスピタリティとサービスというのは、混同されてしまうのですが、サービスとは、お客様に対して利便性を与える、役に立つ、尽くすことと言われています。
ホスピタリティにおいては、提供する側とされる側の立場は対等です。対してサービスは提供される側の人が主人であり、提供する側は従者という関係になります。さらに、サービスは顕在化したニーズに応え、ホスピタリティは潜在化したニーズに対応する違いがあります。
したがって、求められたことをやるのがサービスであり、求められてはいないけど、こうしたらもっとお客様が喜ぶのではないか、ということを考えて行うものがホスピタリティと言えます。
私は不動産管理の仕事に携わっていますが、入居者様に対するホスピタリティを考えてみると、快適に長くお住まいいただける住環境を提供することだろうと思います。
生活していれば、部屋の設備等の不具合は必ず生じます。私は入居者様からの連絡をクレームと呼ばずにリクエストと呼び前向きにとらえます。なぜならば、部屋のことを一番よく知っているのは、オーナー様や管理会社ではなく実際に生活している入居者様だからです。したがって、入居者様の話していることをしっかり傾聴し、対応していくことこそがホスピタリティです。
また、更新手続き時にただ単に更新手続きを事務的に行なうのではなく、更新していただければ、普段手の行き届かないところの清掃(エアコンの内部洗浄、キッチンレンジフードの清掃、水回りの清掃など)を実施することがあります。
これから先も長く住んでいただけるよう一歩先に進んだ「テナントリテンション」という施策になります。テナントリテンションは、オーナー様にとってもメリットとなり、結果的にオーナー様へのホスピタリティにもつながります。
「ホスピタリティ」すなわち、相手が何を望んでいるかを考え、常に先回りをして行動することを意識し、相手の期待を超える働きによって、喜びを共有出来るような仕事をしていきたいと思います。